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棚田のあかりご報告

2006年5月20日(土)



棚田のあかりは5/20に予定通り開催しました。

私が熱心に取り組んだにもかかわらず、当日は雨が降らずに助かりました。台風の影響で雨が懸念されましたが、前日に通過してくれてました。

5/20朝は、前夜から来た福岡のIさん、熊本市のK氏、袋のみかん農家Y君と4人で作業を開始。最初は国道269号線から愛林館へ入ってくる交差点に案内看板を立てました。しばらくして、新規参入林業労働者のMさん、同級生の看護士Kさん、元助手0さん、同じく新規参入林業労働者のN君も来ました。Tさんはビデオ撮影係です。

今回は、九州全体で流れるテレビ番組(「窓をあけて九州」)の取材陣も来ています。朝の8時半、私が家を出て愛林館に歩くところから、密着取材となりました。なんだか照れるなー。

TV番組の密着取材。 寒川で作ったたいまつを軽トラに乗せて。

午前中は、5/7に作ったたいまつを道路の横のあちこちに置いて作業は終了です。

午後からは寒川の皆さんも本格的に作業に来てくれました。午前中は久木野地区のほとんどが参加している久木野分収造林組合(元々は久木野村有林だった)の総会があり、皆さんそちらに出席していたためです。

さて、たいまつの設置ですが、昨年はほとんど愛林館のあかりボランティアで設置しました。田植えが終わっていたこともあり、入れない区画がたくさんあったのです。
今年は寒川地区の皆さんも公役(くやく)として作業に参加してくれました。ということは、持ち主が自分の田に置いていくケースが多いということです。泥のあぜでも、乾いていて乗ってもいい所と、まだ柔らかくて入ってはいけない所があります。

みんなでたいまつを運びました。 かなり重い!

水を張ってまだ植えていない田も、「植え代」をかいて田を植えるばかりだと入ったらいけませんが、その前段階だったら入って構わないという差があります。この違いは、持ち主や近くの人にしかわからないので、大変助かりました。あかりボランティアにはもちろん「泥のあぜに乗ることは厳禁、所有者が入れと言った場合のみ可」ときっちり認識してもらいましたが、この結果寒川集落のすぐ下には全部の田に設置することができ、火をつけた景色が大変美しくなりました。

たいまつを設置。 あかりボランティアのみなさん。

寒川の皆さんとあかりボランティアと、合わせて15人くらいで設置・給油をしました。雨は降らないだろうという判断で、ビニール袋はかぶせませんでした。随分心配でしたが。。。

5時半くらいから点火したかったのですが、それまでの作業に時間が予想以上にかかりました。昨年よりも本数が多かったためです。結局、昨年同様の6時くらいに点火を始めました。昨年は多数用意していたターボライターとたいまつが今年は少なく、点火に時間を要したのはちょっと失敗でした。

7時頃には火もしっかりついて、きれいになりました。寒川集落の下の一帯には意識的にたくさん設置したため、見応えも充分。火の維持も結構面倒なのですが、寒川の皆さんもあかりボランティアの皆さんも頑張って給油したり火を付け直したりしてくれました。

棚田のあかり最初の点火。 田んぼの中からたいまつに点火。

自家用車は愛林館に停めてもらい、愛林館と寒川の間は乗用車2台で送迎をしました。上りはばらばらとお客さんが来たので余裕がありましたが、下りはちょっとラッシュアワーがあって、輸送力が足りなかったようです。運転手を務めたY君とY氏(違う苗字なんだが)は10往復以上したのではないかな。寒川の集落近くで、多数のたいまつがいきなり見える場所があるのですが、そこでは乗客が「おおー」と歓声を上げていたそうです。

最終的に、9時過ぎに撤収をしましたが、そのころまで半分くらいは火が残っていました。たいまつの数は控えめに見て1100本はありました。400リットル用意したバイオディーゼルが足りなくなり、灯油を10リットル急遽使うというハプニングもありました。昨年のたいまつよりも竹が太く、たくさん入ったためです。

集落のすぐ横では、テントで物販もしました。水源亭からは団子とおにぎり、愛林館からはサモサやクッキー、Mさんが天草森林組合の丸太屋商品を販売。店番は見学に来たO氏が見るに見かねて手伝ってくれました。売り上げもまずまずで良かったかな。

テントでは香り米やクッキーを販売。 棚田のあかり1。

昨年は愛林館主催でしたが、今回は寒川地区と共催です。労力的には寒川の皆さんが出してくれた方がよほど多かったです。景色のすばらしさは棚田の所有者の寒川の皆さんにも大変喜んでいただけたし、何よりお客さんにも好評だったので、大成功と言ってよいでしょう。

棚田のあかり2。 棚田のあかり3。

翌日は朝から片づけです。寒川さんが水上運搬システム(たらいのような容器を水に浮かべ、使い終えたたいまつをどんどん放り込む)を採用して大変楽に作業をしていたのには驚きました。水に浮いたたらいは、ほとんど力がなくても動かせます。来年は設置の時もこの方式で楽にやりたいものです。わらはその辺で焼却。今の時期はどこも水びたしですから火事の恐れはなく、こちらも楽でした。

たいまつは一部は炭窯に放り込みました。全部で炭窯2杯分(割らないで入れた場合)くらいかな。もう少し枯れたら、バウムクーヘンを焼く燃料にもなります。9月に法政2中が来る時には水気も抜けてよく燃えるでしょう。

なお、今回も岱明町のY氏から赤貝の煮物・つべた貝(アサリや赤貝の二枚貝を食うので問題になっている)の煮物・トマト・たこをいただきました。つべた貝は初めて食べましたが、あんなにおいしい貝とは知りませんでした。打ち上げはちょっと食材が足りず、料理屋をやっていたSさんが不足した材料で苦心のイタリア風焼きうどんを作ってくれて助かりました。ボランティアのみんな、ごめんねー。

ともかく大成功でした。ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
また来年が楽しみです。