水俣市の範囲と水俣川の流域はほとんど同じです。つまり、源流から河口まですべて水俣市を流れる川が水俣川で、愛林館のある久木野地域はその源流部になります。
源流部には、少しでも良い水を少しでも多く下流へ流す義務があります。その義務を果たすべく、愛林館では、あまり針葉樹向きではない山に広葉樹(シイ、カシ、タブなど)を植えたり、間伐を行っています。
では、義務に伴う権利は何でしょう? 林業がもうからない産業となって久しいのですが、もうからなくても森の手入れをしている人は大勢います。山に降った雨を蓄え、山の表土が流れないようにしている森林の働きには、何らかの対価が支払われているでしょうか?
愛林館では、「水源の森づくり」(春の植林)、「働くアウトドア」(夏の下草刈り)、秋のつる切り、間伐、遊歩道つくりなど、実際に山を育てています。
「水源の森づくり」の植林は、市民参加だけで15haになりました。(〜2001年4月)
「働くアウトドア」は山を育てる重労働に真正面から向き合う合宿で、このときに感じる草いきれと、林令86年の天然林「大学山」の森は、環境省の「かおり風景百選」に選ばれました。(2001年10月)
では、体を動かして、森を育てながら、いろいろと考えてみませんか?
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